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​URLシネマ開催レポート
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2019年3月24日

​幸せの経済学

一人ひとりの「幸せ」

経済のグローバル化による副作用について深く考えさせられる作品。参加者の皆さんにとって、このテーマは身近でもあり、また地球規模の大きな話題でもありました。

地元野菜が海外産より値段が高くても自分は買うだろうか。消費社会のせいで自分は不安や孤独を感じているのではないか。グローバル化は本当に悪いのか。本当の幸せとは何だろうか。

話題は幅広くて尽きませんでしたが「人と人とのつながり」という共通のキーワードでした。

今回の対話の時間こそが「つながり」を感じる充実したものとなったと思います。

「会話で深めるシネマ体験」というキャッチコピーで始動したプロジェクト。今後も上映後の時間を大切にしていきたいと思いました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年6月26日

happy

しあわせを探すあなたへー

しあわせを探す私たち

世界各地での撮影、専門家の解説が、豊富に散りばめられた作品でした。物質的には豊かになっている日本の問題も鋭く描かれていました。

上映後の対話は、一人ひとりの内面まで届く、とても深い内容になりました。

しあわせのために、どんなことを心がけていくのがよいか。本当の豊かさとは何か。ヒントがたくさん溢れてきました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年8月24日

サバイビングプログレス

ー進歩の罠ー

先送りできない人類の問題

内容は実に多岐にわたる作品でした。

ヒトとチンパンジーの違いから、経済システムの問題、宇宙進出、そして遺伝子技術まで。

鑑賞後の対話は4テーマに分かれて行いました。

「経済のこと」、「進歩とは?」
「自然環境について」、「人間とは?」

総じて、ふたつの意見にわかれたと思います。一つは「もう危機は迫っているので、わたしたちは節約して地球を守らなければならない」というもの。これは大多数でした。もう一方は、「危機は迫っているので、宇宙進出や遺伝子技術を加速して危機を脱出するしかない」というものでした。

作品では大半の登場人物たちが、資本主義や科学技術の暴走にストップを言っていたように思いますが、果たして危機に真正面からチャレンジしているのは誰だったのか、ということは対話を通して考えさせられました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年9月22

​ハーフ

​上映会+オンラインセッション

日本特有の問題が浮き彫りに

今回は、スウェーデン・ストックホルムでも同じ時間に作品を鑑賞し、鑑賞後はオンラインでつないで感想やお互いへの質問を交わしました。

作品では、日本に住むハーフの方たちの苦悩や、それを乗り越えて挑戦する姿が描かれ、胸を打つものもありました。ただ、強く感じるのは日本社会の閉鎖性です。

肌の色や顔立ちなどの外見で特別視する習慣はスウェーデンにはなく、いくつか驚きをもって見られました。例えば、意見交換の中で出てきたのが中学や高校での毛髪指導です。真っ先に「髪の色を黒くすると、非行が防げるの?」といったストレートで素朴な質問。それから「問題視しているのになぜルールを変えないのか?」といった質問をもらってしまいました。

東京の会場には、数人のハーフの参加者がいて、それぞれの苦労や作品との共感ポイントをシェアしてくれました。日本は多様性と向き合う時がきた、という作品のメッセージはとても現実味をもって私たちに届きました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年11月16日

​ポバティー・インク

​上映+ダイアログ

「違い」に向き合う2本の映画

「ポバティー・インク」は驚きの多い作品でした。善意で行われてきた寄付や国際支援が、いかに支援先の人たちの自立を妨げてきたかがリアルに描かれます。問題が明らかになった以上、私たちはやり方を変えなければなりません。そして、当事者の声を聞き続けることの大切さを痛感します。

鑑賞後は、長い時間をとって対話を行いました。

この作品には、私たちが知らないことが多く描かれていました。自分自身が何をすれば良いのかわからなくなったという感想もありました。ただ、彼らの声に耳を傾けることの重要性や、この映画のような「ジャーナリズム」が必要だということはよくわかります。そのうえで、表面的な支援や寄付ではなく、本当に求められる活動とは何かをよく考えることを皆で肝に銘じました。

異なる人たちの意見をよく聞くこと。対話の重要性を感じたシネマ会でした。

会場:SOOO dramatic !

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2019年12月21日

​A FILM ABOUT COFFEE

コーヒーの魅力

今回は、自らのオリジナルブレンドコーヒー「ARCHE」を持っている思想家の千葉恵介さんとご一緒し、彼がその場で淹れるコーヒーを楽しみました。

おしゃれでハイセンスな映像。人々の魅力ある言葉と所作。珈琲の世界の奥深さと味わいを感じさせてくれる映画です。

参加者の皆さんからはこのような感想があがりました。

・生産者と消費者の関係やコーヒーの適正価格について考えさせられた。
・コーヒーが作られている過程や入れる所作が日本の茶道をおもわせるものですごく神聖なものとして感じられた
・サイフォンコーヒーでのコーヒー自体の美しさや、入れる人の所作の美しさに見とれました。こだわりのコーヒーを飲みたくなりました。

年の瀬の慌ただしい時期に、忙しさを忘れさせてくれるシネマ会となりました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年2月22日

happy-幸せを探すあなたへ‐

​上映会+ダイアログ

感謝することが幸せのヒント

1年目のURLシネマでは、初めて再上映となったのが今回の「happy -しあわせを探すあなたへ」でした。

前回のシネマ会に都合が悪くて参加できなかった方から、ぜひ開催して欲しいとの声をいただいての2度目の上映。前回参加した人もいましたが、改めて素晴らしい映画です。

この映画は2つの異なる要素が編み込まれています。一つは、医学や心理学の専門家の言葉がたくさん出てきます。もう一つは、不幸や孤独から「幸せ」を手に入れた人たちの姿です。交通事故、いじめから立ち直った人たちに共通するのは、それを支える人の存在です。

対話の時間には、みなさんの「気づき」をシェアしました。案外、幸せへの一歩は小さいことがわかります。適度な運動、毎日感謝すること、そういった何気ないヒントが得られました。

会場:SOOO dramatic !

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2017年4月17日

ハッピー・リトル・アイランド

本当に「必要」なもの

都市から自給自足の島へ移り住むという作品の内容が、都会で暮らす私たちにとっては貴重な気づきとなりました。

今回も「対話」の時間をたっぷりとりました。

参加者どうし、映画の感想や、自分たちの日常について、いろいろな観点から自由にお話を楽しみました。

イカリア島の人々から学ばされたことは、本当に自分が必要としているものを考え直そうということでした。それは、あまりにも便利で、簡単に物が手に入る都市で暮らしていると忘れがちなこと。

でも、幸せのためには、きっと欠かせないことだと思いました。

​ 

会場:Sooo dramatic

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2019年7月13日

ザ・トゥルー・コスト

~ファストファッション 真の代償~

知られていない「真の代償(=トゥルーコスト)」

衝撃的な作品でした。

1100人以上が亡くなったバングラデシュのビル倒壊事故は、衣服の縫製工場の過酷で非道な労働、人権を無視したビジネスの論理が生んだ悲劇。

さらにこの映画は、素材である綿花(コットン)や革の生産現場に切り込みます。農薬、有毒な薬品は、土地を汚染し、農家やその家族に深刻な人体の被害を与えています。巨大なアパレル産業を変えるべく、問題に立ち向かう人の姿も描かれています。

日々の消費が、地球のどこかで人を苦しめ、地球にダメージを与えていること。それに気づかされて圧倒されました。

対話の時間もシリアスな話題が多く出ましたが、この映画を観る前と観た後で自分の購買行動が変わったという人は多いと思います。

会場:SOOO dramatic !

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2019年9月5日

ELEMENTAL 生命の源

​挑戦する者の輝きと苦悩

この映画は、環境問題に対して奮闘する3人の人が描かれています。ガンジス川の汚染を食い止めようとするインドの活動家、自然に学ぶテクノロジーで製品開発をするオーストラリアの発明家、そしてカナダの先住民の土地と尊厳を守るために抗議行動をする活動家。

三人は皆、あまりにも大きなものを相手に奮闘していますが、それぞれはひとりの人間でもあります。時には傷つき、落ち込みます。それでも決してあきらめない彼らの姿には、覚悟と信念を強く感じました。

鑑賞後の対話では、皆さんがさまざまな感想をお話してくれました。この3人の姿に胸を打たれ、尊敬の念を感じる方がほとんどでした。決して派手さのない、しかしながら力強い作品でした。

会場:SOOO dramatic !

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2019年10月26日

デイヴィッドとギリアン

響きあうふたり

自然体で生きる喜び

映画では、天才ピアニスト・デイヴィッドの日常と、舞台上でピアノを演奏する姿が交互に流れます。少年のような彼と、それを傍で支える妻ギリアン。ギリアンの愛は深く、とても心にしみました。

デイヴィッドが若いころに精神の病に苦しみ、11年もピアノから離れて治療していたというエピソードは、謎めいています。今の彼からは若き頃の苦悩がまったくみえないのです。

いつまでも「人生という旅」を楽しみたい、そのためには感謝を忘れず、自分に素直でいること。そんな大切なことを感じる映画でした。

会場:SOOO dramatic !

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2019年11月16日

バベルの学校

​上映+ダイアログ

「違うこと」の尊さと豊かさ

この映画は、パリにある学校での、出身国のさまざまな子ども達の姿を間近で観続けます。ストレートに意見を言い合う子どもたち。そこには宗教、言葉、そしてそれぞれの家庭環境が反映されていてリアルです。観終わった後に、先生の存在感をじわじわと感じました。いかに子どもたちひとりひとりの気持ち、置かれた状況、家族との同意を大切にしてきたかがよく伝わりました。

今回も、長い時間をとって、対話を行いました。

テーマは「相手の気持ちや意見をよく聞くこと」「違いの大切さ」などでした。

また、生きている環境、宗教は肌の色や言葉が違っても、同じ人間としての「共通点」にも焦点が当たっていたという意見もありました。親子の絆、別れの悲しみ、そして生きる喜びなどです。

「違い」を尊く思うこと、「違い」は豊かさをもたらすものだということを瑞々しく感じたシネマ会となりました。

会場:SOOO dramatic !

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2020年1月15日

1日ドルで生活

​上映会+ダイアログ

生活苦のリアル、若者のエネルギー

この作品は、アメリカの裕福な若者がグアテマラの農村地帯へ行き、最貧国の実態を「調べる」のでなく「そこで暮らす」というドキュメンタリー映画。

彼らは文字通り命がけです。食べるのに困り、体を壊し、時には仲間と意見が対立して衝突する。そういった毎日から、現地の人たちの苦労を身を以て体験していきます。

この映画で示されるひとつの希望は、マイクロファイナンスです。貧困地域にとって、担保のない融資は、それがたとえ少額であっても貴重なのだということを、撮影メンバー、そしてこの映画を見ている私たちは目の当たりにします。それから、現地の人たちの助け合いの精神にも胸を打たれるものがありました。撮影メンバーたちとの別れのシーンは、とても印象的でした。

日本でもマイクロファイナンスは少しずつですが立ち上がり始めているそうです。お金は解決方法の一つに過ぎませんが、当事者たちにとってはとても大きな存在だということを学びました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年5月24日

オキュパイ・ラブ

愛でつながるムーブメント

本作の監督が立てた「この危機を愛の物語にすることはできるだろうか?」という問いは、最初から最後まで「愛」について考えさせられるものでした。

私たちURLシネマが大切にしているのが「上映後の対話の時間」です。今回はワールドカフェ形式で行いました。愛について、望むべき世界の姿について、テンポよく語り合い、参加者の皆さんそれぞれの感想や思いを引き出すことができました。

アラブの春、オキュパイウオールストリート運動など、2011~2012年の世界のできごとを、2019年のいま、東京で皆で振り返ることには大きな意味があったと思いました。

愛を忘れず、希望を持って、少しでも社会をよくしようという気持ちを改めて抱きました。

会場:Sooo dramatic

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2019年7月25日

Simplife

​上映会+トークショー

​シンプルな暮らし、豊かな人生

アメリカ西海岸のタイニーハウスに住む人々が、シンプルな暮らしのすばらしさや、なぜそのような暮らしを求めたのかを語ってくれます。アメリカのロールモデルである「大きな家を買い、ローンに追われる人生」から、本当に豊かで自分らしい人生へ舵を切った彼らからは、国は違えど幸せのヒントをたくさんもらうことができました。

鑑賞後の対話の時間には、思想家で感謝経済の提唱者・千葉恵介さんをゲストに招きました。千葉さん自身、鎌倉でタイニーハウスに住んでいます。実際の暮らしについて、直接いろいろな問いが千葉さんに向けられましたが、ひとつひとつ、丁寧に答えてくださいました。

映画にも出てくる言葉ですが、家が小さいことに目的があるのではありません。千葉さんは「今日からでもできるシンプル・ライフ」について、私たちに小さなヒントをくれました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年9月8

コスタリカの奇跡

​上映会+ワークショップ

​平和実現のためには...

70年前に軍備を放棄したコスタリカ。これまで何度も武装の機会が訪れますが、国民がNOを意思を貫いてきました。

軍の放棄を決めた大統領ホセ・フィゲーレス・フェレール、そして南米の和平を作ったアリアス・サンチェスのリーダーシップには感心させられました。そして、自分たちの日本という国のことを考えずにはいられませんでした。

ワークショップ形式で行った鑑賞後の対話では、実にさまざまな意見や感想が出ました。リーダーシップのこと、教育のこと、アメリカのこと、そして日本のこと。コスタリカ国民の平和に対する思いの強さと対照的に、軍備が必要であるという思考停止を持ちがちな日本の私たち。コスタリカという国は、実例としてたいへん深い学びを与えてくれました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年10月26日

サティシュの学校

​みんな特別なアーティスト

​「ありのまま」の大切さ

サティシュ・クマールさんの名言が綴られた映画。最初から最後まで、人として生きていくための、みずみずしく力強い言葉が胸に突き刺さりました。

Slow
Small
Simple

これは、サティシュさんが掲げる理想の暮らしです。

日ごろの暮らしがいかに「ありのまま」の自分を消しているのか、見つめさせられました。

会場:SOOO dramatic !

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2019年12月11日

​台北カフェ・ストーリー

上映+ダイアログ

​自分の物語をもつこと

ドキュメンタリー映画がほとんどのユナイテッドピープルの作品のなかでは珍しい劇映画。主人公の姉妹を演じる女優たちや、舞台となるカフェの雰囲気、そして音楽がとてもおしゃれな作品です。

物々交換のお話。しかしモノとモノを交換し合うだけに留まりません。交換に差し出すのは「思い出話」から「歌」まで。そこには大量生産されたモノにはない、固有の物語があります。

 人の心が物の価値を決めるには
 時間が必要なの

この妹のセリフが印象的でした。

すべてのモノに値段がついていることが、私たちの感覚を麻痺させているように思いました。日々無意識にそれを受け入れていましたが、この映画を観て、一度立ち止まってゆっくりと物やコトの価値を考えようと思いました。自分の心で、です。

自分の人生を生きるとは、自分の物語をもつこと。登場人物たちの生き方には、現代を心豊かに生きるヒントが詰まっていました。

会場:SOOO dramatic !

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2020年1月30日

パワー・トゥ・ザ・ピープル

​上映会上映会+ダイアログ

小さな社会と「自給」と「自立」

デンマークのサムソ島など、自然エネルギーによって電力を自給する人たちを追ったドキュメンタリー映画。

大きな経済システムから「自立」すること。そう、パワー・トゥ・ザ・ピープルの映画です。内容としては、決して電力に限りません。食べ物、仕事、その他を助け合うコミュニティ。彼らは共同体を組み、メンバーのケガや病気の治療費もみなで出し合っているのです。

私たち日本でも、エネルギーでは、東日本大震災をきっかけにそのあり方を問われています。グローバル経済の強力な推進力によって、失われてしまっている人間関係や、心の豊かさ、そして幸せな暮らしの感覚。日本人の私たちにとって、大いに参考になる映画でした。

会場:SOOO dramatic !

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