映画"気候戦士 ~クライメート・ウォーリアーズ~"上映&ダイアログ 参加者レポート

更新日:2020年9月10日





2020年8月16日(日)に開催したzoomでのオンラインイベント、「映画"気候戦士 ~クライメート・ウォーリアーズ~"上映&ダイアログ」。

本レポートでは、映画「気候戦士 ~クライメート・ウォーリアーズ」の鑑賞後に行われた、グリーンピースジャパンの林さん、FRIDAYS FOR FUTUREの西村さんのトークセッションなどのイベントの模様をお届けします。


▼当日のタイムスケジュール

9:30 イントロダクション&チェックイン

9:40 「気候戦士~クライメート・ウォーリアーズ~」オンライン上映

     休憩

11:15 感想シェア(ブレイクアウトセッション)

11:30 トークセッション

12:10 グループダイアログ(ブレイクアウトセッション)

12:25 エンディング&チェックアウト

12:30 終了




9:30 イントロダクション&チェックイン

イベントが開始し、zoom上に参加者のみなさんが集まり、運営の浦野さんにより、イントロダクションが行われました。今回の参加者は総勢23名。



9:40 「気候戦士~クライメート・ウォーリアーズ~」オンライン上映

イベントについての説明がおわった後、映画鑑賞がスタート。

今回鑑賞した、映画「気候戦士 ~クライメート・ウォーリアーズ」について少しご紹介します。

日本では2019年11月に公開された「気候戦士 ~クライメート・ウォーリアーズ

ドイツ人のカール・A・フェヒナー監督が気候変動を阻止するために制作した渾身の

ドキュメンタリーとして全世界で注目を集めているこの映画。

ドナルド・トランプ大統領がパリ協定から脱却するなど、地球が直面する問題と

逆光している一方、若くして環境問題に立ち向かう同国の17歳のラッパー、

シューテカット・マルティネスやアーノルド・シュワルツェネッガー

元カリフォルニア州知事の活動がこの作品に収められています。

作品の日本公式サイトはこちら





11:15 感想シェア(ブレイクアウトセッション)

86分間の上映が終わり10分間の休憩後、映画の感想を3〜4人のブレイクアウトルームで

シェアしました。

筆者ルームでは、参加者の教育系企業で務めるMさん、大学二年生のHさんと計3名で感想をシェアしました。

Mさん「大学時代は地球科学について学んでいました。今教育系の仕事の関係で、中学生と関わることが多くて。私もより知識を深めていきたいと思いイベントに参加しました」

Hさん「私はグレタさんの活動が報じられるようになってから、環境問題について考えはじめました。この映画を観て、環境問題って何か一つが問題なのではなくて、いろんなことが連鎖しているんだなと感じました」

映画の感想としては

・作中でアメリカ国内で若者がエネルギー問題のデモをして再生可能エネルギーに使用転換することへのポジティブな姿勢を示していること

・ドイツの、農業産業から出る廃棄物を移動式装置でペレットに加工し、グリーン電力として供給できるようにするシステム

*Edy Krausのアイデア

などについての関心の声が上がりました。




11:30 トークセッション

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン パブリックエンゲージメントマネージャーの林恵美さんと、Fridays For Future Tokyoのメンバーで国際環境NGOグリーンピース・ジャパンでインターンを務める早稲田大学一年生の西村健汰さんのトークセッション。

ユニバーサルリサーチラボ代表の浦野真理さんがファシリテーターを務め、投げかけた質問をゲストのお二人が答えて下さいました。


質問 浦野さん(以下、U):お二人それぞれに映画の感想をお聞きしたいです。

西村さん(以下、N):ドイツは再生エネルギーにとてもポジティブな国ですよね。2038年に石炭火力を全撤廃する法案も審議にかけられています。

作中でシューテスカットさんが、個人レベルの消費についての話をしていて、自分たちも個人の買い物で消費の仕方を選び、間接的にどの企業をサポートしていくかを”投票”できると思います。

家庭で消費している国全体の14パーセント。国を挙げて環境問題を改善していくためには、消費率の5割を占める産業部門を変えていかないとと思います。

林さん(以下、H):胸が熱くなりました。社会問題のムーブメントの人=怒りのエネルギーで動いてると思われがちです。しかしそんなことはなくて、みんな希望のビジョンをもって動いています。こういうイベントで関心がある人とどんどん繋がって、行動していくことが大切ですね。


質問 U:映画の中で、知らなかった話はありますか?

N:専門的な知識は知らないこともありました。僕は専門家ではないので、科学の専門知識をつけることよりもだけでなく、自分ができる単位のことからやっていきたいですね。


質問 U:印象に残った人は気候戦士はいますか?

H:藁ペレットのアイデアを生み出したエディさんです。バイオマスに農業廃棄物を再利用するというところに惹かれました。


質問 U:国際環境NGOグリーンピース・ジャパンについて教えてください。

H:中立の立場を保つために政府や企業からの支援を一切募っておらず、寄付者は個人単位です。

グリーンピース・ジャパンは1989年に設立され、現在のスタッフは約40名です。サポーターは、寄付者・

ボランティア・他の環境団体・芸能人や著名人・そしてSNSフォロワーやメルマガ購読者と、いろんな方が

サポーターとして支援して下さっています。

私は、パブリックエンゲージメントという部署で働いています。イベントやSNS、メルマガで環境問題やGPJの情報発信をしています。

「一緒に環境にいいことをしようよ!」という姿勢で、SNSを見た方が興味を持ってもらえるようなポジティブな情報をお届けしています。


質問 U: 環境問題に関心を持ったきっかけは?

N:自然の中で育った訳ではなくて。でも自分の下の世代の若者が、先に生きた人の負の産物の影響を受けるのは違うんじゃないかという考えが原動力となっています。高校の同級生が関心が高かったこともきっかけの

ひとつです。

H:小さい頃は、水を出しっぱなしにして歯磨きしている友達に注意をしたりする、うざい子供でした(笑)。

京都議定書や温暖化が言われ始めたときに育ったのも背景にはあるかと。でも一番は自分がもったいないと思ったから行動したという感じです。


質問 U: 西村さんのまわりの同世代の、環境問題に対する関心はどうでしょうか?

N:同年代の大学一年の活動家がとても多く、僕も日々勇気付けられています。


質問 U: 日頃できる、エコな工夫は?

N:マイボトル、マイ箸、マイストローなどマイ~はなるべく持ち歩くようにしています。あと、服は古着しか買わないようにと心がけています。

H:ゴミはなるべく出さないようにしています。

地産地消のものを食べます。専門店に容器を持っていって買い物をしたり、2週間に1回農家から直接宅配で

お野菜を買っています。

電気は、自然エネルギー100%の電力会社と契約してます。

あと、私はリデュースタリアン(食べるお肉の量をなるべく減らすこと)です。

最近は、2万円くらいで生ゴミ処理機を購入しました。生ゴミが茶色いチップ状になるんですよ。


質問 U: 日本では、環境問題についてまだ盛り上がりが足りない様子。2015年からの変化は感じますか?

H:Fridays For Futureの設立や、グレタさんに関する報道を通して、関心などは高まっている印象。でもまだ実践的な政策や企業の取り組みは足りていないと感じます。


質問 U: トランプ大統領の発言や政策についてどう考えますか?

H:彼だけの問題ではないのかなと。彼を支持する層がいる限り、この問題は変化しづらいのかなと思います。




質問 U: 林さんにとって、「サステナブル」とはどんな言葉ですか?

H:地域コミュティのなかで人がつながって需要と供給があって、というのを輪の中で実現できること。サステナブルという言葉がなくてもそれが実現できるのが持続可能な社会だと思います。


質問 U: 最後に。個人としての将来の夢を教えてください。

N:教育関係の仕事に就きたいです。日本は教育が狭められている印象があります。子供達の将来をつくる仕事に魅力を感じます。他には、CSRの部門で環境問題や気候変動に関する仕事ができたらいいなと思っています。

H:本音では、環境問題のことを考えずに暮らしたいですね。日本も、意識せずとも自然とサステナブルな暮らしができる環境になったらいいなと思います。


12:10 グループダイアログ(ブレイクアウトセッション)

イベント最後のブレイクアウトセッションでは。

・キャリア時代は忙しくて環境問題に声をあげるイベントなどに参加できなかったけれども、東日本大震災のペット置き去り問題を知り、退職後に動物保護ボランティアをはじめた方

・省エネや大気汚染に関する調査などを行なっている団体でボランティアをしている方

をはじめ、環境問題に対してアクションを取っている方や、「これから環境問題について学んでいきたい」という学生など様々な方が、仲良く意見を交わされていました。


映画"気候戦士 ~クライメート・ウォーリアーズ~"を鑑賞して、環境問題は石炭や火力・原子力発電への依存などの問題が、地球規模の環境破壊を起こしていることを学んだ今回のイベント。実際に日本で行動している林さんと西村さんをお招きし、お二人も含めて、日本がこれからどう環境問題に対処していくべきか、活発に意見が飛び交ったイベントとなりました。



~最後に~

zoomのチャット欄では参加者とグリーンピースのスタッフとでこんなやりとりも!


チャットQ&A

【質問】ドイツが環境への問題意識が高いのは、他のヨーロッパ諸国と何が違うのでしょう?

【回答】ドイツはみどりの党よりもグリーンピースのサポーター(寄付会員)の方が多いほど、環境問題に関心が高い地域です。みなさん、毎日飲むビール1本くらいを我慢すれば地球環境のために応援できる、なんでもないことだ、地球に生きる個人として環境保護団体を支えるのは当然のことだ、という感覚をお持ちだそうです。なぜそういう感覚が普通なのかの背景には、学校教育で環境教育が熱心にされていることがあるようです。そして、そうした市民が環境保護団体を支える結果、ヨーロッパでは社会全体として環境保護政策が前進しやすくなります。日本の政治や経済界もヨーロッパの政治と経済会もそれほど違いません(日本が劣るというわけではないと思っています)。何が一番大きく違うかというと、市民社会の力が一番大きな違いです。市民社会が変化を強く求める無視できない動きを作るからこそ、社会が変わっていく、ということがあると思います。


【質問】個人ができることはありますか?

【回答】例えば、私はベジタリアンというわけでは有りませんが、週に1度程度、お肉を食べない生活にチャレンジしています。工業家畜産が排出するCo2やメタンなどの温室効果ガスの量は、実は雲遊産業(飛行機やバスなど)とほぼ同じ排出量なんですよ。個人としてできるCo2排出削減には、食肉を控えるというのは(食べない、というのではなく、地産地消のお肉を選ぶとか週に1度はお肉フリーを選んでみるなど)、省エネとならぶくらいのインパクトが大きい行動になります。お住まいの住宅事情で電力会社を選択できない、という場合でも、グリーン証書などの仕組みもあります。http://www.natural-e.co.jp/green/about.html

個人的なことですが、我が家には自家用車はありません(苦笑)。免許は持っていますが、ゴールデンペーパードライバーです(笑)東京都内に住んでいて、必要性を感じないからです。病院など病気で徒歩や電車で行けないときにはタクシーを使います。年に数回、タクシーを使うほうが安価ですし、日頃のおでかけには、徒歩、自転車、バスや電車で行きますよ。これはとても限られた人しかできないかもしれないことですが、他にも色々あります。


【質問】地球環境問題について家族や友達に話す時、大切にしていることはありますか?(特に関心が高くない人の場合、どんな切り口から話しているのか気になります!)

【回答】お友達にこういう話をするの、なかなか勇気がいりますよね。会話の中で突然というのは難しいので、例えば、最近だと台風や洪水、森林火災などのニュースが話題になった時、FBとかでニュースをシェアしながら、その話題につなげて思ういを語る、とか。あといろんな考え方をお持ちの方や、誤解されていぶ部分も多くあるので、相手の意見を尊重しながら、というのも大切にしています。


【質問】地産地消は環境問題への具体策として有効ですか?

【回答】地産地消ですが、たとえば、モノを輸入する際、大量の温室効果ガスが発生してしまいます。日本の食品自給率の改善、地域経済、農業の振興の観点からも、地産地消は効果的なオプションだと考えています。




(c) fechnerMEDIA



レポート:

都留文科大学 渡邊 麗桜奈


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